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ハンセン病の正体と患者差別の理由とは?現在は完治可能な病気!

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皆さんは、「ハンセン病」と呼ばれる病気をご存知でしょうか?

直接、ハンセン病の患者さんを見た事は無いかもしれませんが、テレビなどで名前を聞いた事あるかと思います。

日本を含む現代の先進国では、確実に治療することができるハンセン病ですが、実はハンセン病の患者や回復者に対する差別というものが、今も国際問題となっているのです。

ハンセン病とはどのような病気なのか、そして、どうして社会的な差別が生まれてしまったのか。

今回は、みなさんにハンセン病に関する理解を深めてもらうために、その歴史や現状について解説します。

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国連会議で初めて「ハンセン病」の討論会を開催

地球儀

今月の9日から、スイスの国連本部にて「障害者権利条約の締約国会議」が始まりました。

この条約は2008年に発効されたもので、障害者への差別をなくし、社会で生きていくための人権を実現するための措置を定めたものです。

日本がこの条約に加盟したのは昨年のことで、締約国会議への参加は2回目となります。

この会議と並行して、日本とフィリピンが中心となり、「ハンセン病と障害」をテーマとした討論会が初めて開かれました。

今なお、世界で毎年約20万人のペースで患者が増えていると言われている「ハンセン病」。

病気自体は治療できるものの、手足や顔に重い後遺症が残る場合が多く、その後遺症を理由とする差別が、世界各地で根強く残っていると言われています。

今回開催された討論会では、そういったハンセン病回復者の現状を世界レベルで認識し、彼らの人権を確保するために必要な事項が話し合われた模様です。

 

ハンセン病ってどんな病気?

教える男性

そもそも、ハンセン病とはどのような病気なのでしょうか?

ハンセン病とは、「らい菌」と呼ばれる細菌が、皮膚や末梢神経の細胞に寄生することで発症する、感染症のひとつです。

ハンセン病の歴史は非常に古く、紀元前2400年の文献には、すでに似たような症状の病気が記録されていた、との報告もあります。

主な症状としては、顔や手足などの皮膚が大きく変形し、重症化すると、神経障害によって体を自由に動かすことができなくなります。

このような症状が出てしまうと、体内から細菌を追い出し治療が完了したとしても、皮膚の変形が後遺症として残ってしまう恐れがあります。

しかしながら、現在は治療法が確立されており、早期発見・早期治療を施せば、見た目には全く後遺症を残すことなく治療することが可能です。

また、ヒトはもともとハンセン病に対する抗体を持っており、ハンセン病は「もっとも伝染力が低い感染症」とも言われています。

そのため、現代の日本で生活している限りでは、ハンセン病に新しく感染する可能性や、その後遺症に悩まされることは、ほとんどありません。

 

どうしてハンセン病が差別されているの?

決して「不知の病」ではないハンセン病ですが、世界中ではハンセン病やその患者・回復者に対する迫害が、今も続いています。

この差別の起源は、まだハンセン病に対する治療法が確立されていなかった、1800年代の終わりごろだと言われています。

そもそも、当時は病気や医療に関する研究が発展していない時代であり、未知の病に対する治療法を確立できる状態ではありませんでした。

それにくわえて、ハンセン病の症状は、顔や手足の変形といった「見た目」に大きな悪影響を与えるため、

・宗教的な観点から、「穢れを持って生まれた」、「前世で悪いことをした」人間だと誤解された

・性病の一つである梅毒と症状が近く、人間的に問題が有ると誤認された

・(当時は)治らない病気で体も動かせないことから、社会的に排除されるようになった

という歴史があります。

これらの誤解によって、ハンセン病患者の人たちは強制的に一般人の社会から隔離され、人里離れた島や僻地へ追いやられてしまったのです。

これは日本も決して例外ではなく、1996年まで施行されていた「らい予防法」によって、ハンセン病患者の人たちは、隔離施設へ強制収容されていました。

今はこの法律は廃止されたうえ、2001年にはハンセン病患者へ賠償金を支払うよう、国に対する判決が下っており、当時の小泉純一郎首相も謝罪をしています。

これを機に、少しずつハンセン病の正しい知識を広める活動が日本でも活発になってきましたが、一度根付いてしまった悪い風評をかき消すことは、そう簡単にはできません。

さらに、世界に目を向けてみれば、インドなどの新興国を中心にハンセン病の患者は増え続けており、今なお迫害や差別が続いている国が存在している、というのが現状です。

 

今後の社会の流れはどうなる?

国連

以上より、ハンセン病を患っている人たち、あるいは後遺症に苦しむ人たちを、社会的に支えることがいかに重要なことであるか、お分かりいただけたかと思います。

ハンセン病の重い障害が原因で、十分な教育を受けられない、あるいは社会に参加して働くことができない、といった社会問題が、今も世界で起こっているのです。

これは、ハンセン病から回復した人が「普通の人と同じように暮らせる」立場にあることが十分認識されておらず、漠然とした誤解が蔓延していることが原因です。

また、重度の後遺症で手足が多少不自由なだけであっても、「ハンセン病だから」という理由で不当な扱いを受ける、というケースも起こっています。

今回国連本部で開かれた討論会においても、

「ハンセン病回復者と連携して協力し、社会的な権利の向上に取り組むべきだ」

という意見が多くあげられました。

この討論会は、国連の開催する公式なイベントではありませんので、すぐに国際条約などへ反映されるわけではありません。

とは言え、今回のような国境を越えた意見交流は、ハンセン病に対する救済措置を、国際社会レベルで考え始める、良いきっかけになると期待できますね!

 

まとめ

いかがでしたか?

今回は、世界中で差別の続く「ハンセン病」について、その歴史や病気に関する解説を述べてきました。

ハンセン病自体を撲滅することももちろんですが、それに伴う社会的な差別意識を無くしていくということも、重要な課題となります。

そのためには、医療関係者が努力するだけでなく、私たちのような一般人であっても、ハンセン病に関する正しい知識を身に付け、差別をなくすよう心がける必要があります。

本記事を通して、少しでもみなさんのハンセン病に関する勉強の手助けや、ハンセン病を知るきっかけになれれば幸いです。

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