首都直下型地震はいつ起こる?発生確率や東京の被害をチェック!

時事

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
首都直下型地震 eye 1


「いつ起きても不思議はない。」

災害などの予測でよく使われる言葉ですが、あまり嬉しくない言葉ですね。

とくに、その災害が起こると言われている地域に住む者にとっては、嬉しくないどころか非常に恐ろしい言葉です。

最近、話題になることが多い、首都(関東)直下型地震も

『いつ起きても不思議はない災害の地域』

の一つなのです。

そこで今回は、首都(関東)直下型地震は、はたしていつ起こるのか。

首都(関東)直下型地震の発生場所と確率はどのくらいなのか。

もし首都(関東)直下型地震が起きてしまった場合、避難と対策はどうしたらよいのか。

その辺りを調べてみたので、紹介していきますね。

[adsense]

首都(関東)直下型地震はいつ起こる?その確率は?

大地震のタイプは、大別して2種類あります。

一つは、

プレートの大規模な移動による地震

『東日本大震災』

『南海トラフ地震』

などが、これにあたります。

また、

海溝型

と言われるタイプの地震では、

非常に広範囲に被害がおよび、

それに、

大津波が発生する場合もあります。

よって大災害に発展することが多いのです。

この地震のメカニズムは、プレートの移動により、大陸プレートと海洋プレートが接する部分にひずみがたまります。

それを元に戻そうと一挙に跳ね戻す動きが、我々に地震となって現れるのです。

2つのピンポン玉や、テニスボールを押しつけあって、次第に力を加えていくと、ポンとはじける、そんなイメージでしょうか。

もう一つは、特定の地域(内陸部)の直下にある、

活断層がずれたり、壊れたりすることで起きる地震

で、地震の範囲は狭いことが多いのですが、

揺れ(震度)は激烈

になることがあります。

これが、内陸型地震と呼ばれる地震で、いわゆる

直下型地震

と呼ばれる地震です。

このタイプの地震で有名な地震が、

『阪神・淡路大震災』

『新潟県中越地震』

などですね。

活断層には通常割れ目があり、その割れ目の部分が、落ち込んだり、ずれたりすることで直下型地震が発生します。

震源の深さは比較的浅く、内陸部ですので、

津波が発生する可能性は、通常は低いです。

イメージとしては、

複数の本を重ねて指で挟み持ち、本が指の間から滑り落ちる感じ

でしょうか。

現在、話題になっている『首都(関東)直下型地震』は、この活断層タイプの地震です。

はたして、この首都(関東)直下型地震が発生するのはいつごろになるのでしょうか。

なお、『首都』といっても、必ずしも東京だけで発生するものではありません。

神奈川県や千葉県など、広く首都圏一体で発生する地震を総称して、『首都直下型地震』とされています。

 

過去に起きた首都圏での大地震は、以下のとおり。

このリストでは海溝型と活断層型の両方が含まれています。

過去に起きた首都圏での大地震
発生年 発生場所または地震名 規模(マグニチュード) 亡くなった人の数
878年 関東諸国 M7.4 測定不能だが多数
1498年 明応地震 M8.2 約4万人
1703年 元禄地震 M8.1~8.2 約6700人
1707年 宝永地震・富士山噴火 M8.4~8.6 測定不能だが多数
1854年 安政東海地震 M8.4 約3000人
1894年 明治東京地震 M7.0 31人
1923年 関東大震災 M7.9 10万5385人(日本災害史上最大)
2005年 千葉県北西部 M6.0 なし

首都圏の大地震は、200年ほどの間隔で起きる説があります。

それは、以下に挙げた関東での大地震が、

およそ200年強の間隔で発生

しているからです。

1498年 明応地震 犠牲者約4万人

1703年 元禄地震 約6700人

1923年 関東大震災 約10万5千人

しかし、これらの地震は、現在想定されている、首都(関東)直下型地震のような直下型地震とは限らず、むしろ海溝型地震が多いのです。

それだけに首都圏での直下型地震が、必ず200年間隔で起きることではなさそうですね。

とはいえ、海溝型地震による関東での大地震が、おおよそ200年強ごとに起きていることも、確かな事実です。

そのことから、次の首都圏での大地震は、

2040年頃から2100年あたり

に発生する可能性が、かなり高いようです。

というわけで、海溝型地震による大震災の発生は、直近には起こりそうにありません。

一方で直下型地震の場合は、周期性については不明な点が多く、

海溝型のように何年間隔という予想はほとんど不可能

です。

つまり、明日起きても不思議ではないし、100年後かも知れません。

政府の発表では、首都(関東)直下型地震が起こる可能性は、

今後30年以内に70%

となっています。

これは、言い換えてしまえば、いつでも起こる可能性があることです。

このあたりが、直下型地震の怖いところですね。

それと

『地震予知はあたらない』

という説は、完全に定説になっています。

それを承知の上で、

東京近辺で今後震度6弱以上の大地震が起こる確率が上がっている

という情報が、2014年度版の情報として、地震調査委員会から発表されました。

震度6弱以上の大地震が起こる確率 2014年度版の情報

横浜市役所 78%(13年度版 66%)

さいたま市役所 51%(13年度版 30%)

千葉市役所 73%(13年度版 67%)

東京都庁 46%(13年度版 26%)

となっています。

 

この首都(関東)直下型地震の震源地ですが、

東京湾北部

という説が有力です。

ここでは、

1855年の安政江戸地震(M7)

1894年の明治東京地震(M7)

が発生していて、2015年にはM3クラスの地震が、1時間以内に5回も連続して起こっています。

地震がおこりやすい地帯というわけです。

首都直下型地震では津波も!

ここまでに、

「活断層型の地震で津波が発生する可能性は低い」

とお話しましたが、首都直下型地震の場合はまた別です。

とくに、首都直下型地震の震源地が

東京湾北部の場合は、かなり高い確率で津波が発生

するでしょう。

むろん、この津波は東日本大震災や南海トラフ大地震などに比べれば、小規模。

津波の高さも、

千葉市や浦安市などの東京湾奥部で高さ最大約6m

九十九里浜などの房総沿岸で最大約10m

の津波を想定しています。

これは東日本大震災や南海トラフ大地震の半分以下です。

しかし、千葉市などの東京湾地域では、太平洋沿岸の地域に比べて津波への対策は、あまり強固ではないようです。

この東京湾は、地図を見ればわかるように、袋型の地形であり、外洋に開けているのは南の一ケ所だけです。

したがって、津波の波の逃げ場がなく、東京湾の湾岸地域には津波が直接押し寄せます。

 

以下は衆議院災害対策特別委員長・村井宗明氏の言葉です。

地震によって相模トラフが動けば、津波が発生します。

角度によりますが、東京湾を遡上し、都心を直撃する可能性があるのです。

東京は東北より地下鉄や地下街が発達しており、そこに浸水すると亡くなる人の数は激増します。

相模トラフが動く可能性は2%と低く見られていますが、最悪のシナリオから外すのはおかしい。

もし、首都直下型地震が実際に発生し、村井宗明氏の想定通りになると、東京都や千葉県の沿岸部の津波による被害は甚大なものになりそうですね。

多摩地区などの内陸部には津波は到達しないでしょうが、東京の下町や千葉市などは壊滅的な被害を受ける可能性があります。

これらの地域は、海抜がせいぜい数メートル程度なのです。

しかも、この地域は日本でも有数の人口密集地帯です。

そこへ10メートルの津波が押し寄せれば・・・

被害者の人数が、想定の2万3千人程度とは到底考えられません。

それでなくても、想定には新幹線の脱線飛びだし、交通事故などは含まれていないのです。

あまりにも甘すぎる想定だと思います。

そして、これに対する対応策は、ほとんど考えられていないようです。

東京湾の防潮堤の高さは、およそ4.6〜8.0mで作られています。

もし、10メートルの津波が発生すれば、この防潮堤を乗り越えて津波が押し寄せるでしょう。

これでは東日本大震災の二の舞になることは必至です。

個人での対策としては、このように地域に住んでいる場合は、普段から津波の際の避難場所を確認しておくべきでしょう。

避難場所の条件としては、

  1. 最上部の高さが10数メートル以上
  2. 頑丈である
  3. 誰でもいつでも入れるように施錠などされていない
  4. できれば、非常食や飲料水などの備蓄がある

などが挙げられます。

これらの避難場所が身近にあればよいのですが、残念ながら東京都や千葉県では津波の際の避難場所は、あまり整備されていません。

確かに首都直下型地震で津波が発生する確率は、高いものではありません。

せいぜい2%程度と言われているのです。

しかも津波が発生する条件として、

震源地が東京湾北部(内陸部ではない)

相模湾トラフが動く

の2つが同時に起こらなければ、津波は発生しません。

だから、確率が2%程度ということなのですね。

とはいえ、たとえ2%でも実際に津波が起きる可能性はあるのです。

個人でできる対策はあまりありませんが、せめて心づもりだけでもしておきましょう。

 

首都(関東)直下型地震の被害は?

首都(関東)直下型地震が起きたら、どのような被害になるのでしょうか。

中央防災会議の2013年のレポートでは、このように示されています。

中央防災会議の2013年のレポートによる被害

東京湾北部地震(海溝型)M7.3発生 冬期 午後6時 風速15m/秒

亡くなる人 約2万3千人 (当初は1万3千人 後に修正)

全壊の建物 約85万棟

経済被害 約95兆円

都心西部直下地震(直下型) M6.9 冬期午後6時 風速15m/秒

亡くなる人 約1万3千人

電車や車両による事故により 400人

一読しただけで、気の遠くなりそうな恐ろしさですが、これでも甘いという人が多いのです。

その点は後に書くとしまして、とくに危険な場所としてリストアップされているのは、以下の場所です。

東京都都市整備局発表による危険な場所

建物倒壊危険度と火災危険度

墨田区 墨田3丁目

新宿区 若葉3丁目

荒川区 町屋4丁目

品川区 二葉3丁目

足立区 千住柳町

足立区 千住4丁目

墨田区 京島3丁目

足立区 柳原2丁目

荒川区 荒川6丁目

墨田区 東向島1丁目

やはり下町が圧倒的に多いですね。

これは下町独特の狭く混雑した状況のためでしょうか。

 

次は危険な地下鉄の駅のリストです。

危険な地下鉄の駅 ワースト10

  1. 住吉(半蔵門線)
  2. 森下(都営大江戸線)
  3. 水天宮前(半蔵門線)
  4. 錦糸町(半蔵門線)
  5. 押上(半蔵門線)
  6. 清澄白河(半蔵門線)
  7. 浜町(都営新宿線)
  8. 築地市場(都営大江戸線)
  9. 西大島(都営新宿線)
  10. 東銀座(日比谷線)
  11. 森下(都営新宿線)

こちらも下町が多いようです。

発表では、亡くなる人の数が、2万3千人になるということですが、これは

全く甘い想定

だと思いますね。

もっとも、この想定では、建物の損壊や火災による直接のものだけです。

その他の原因による被害者は入っていませんから、当然かも知れません。

 

上記以外の原因による人的被害は、次のような被害が考えられます。

その他の原因による人的被害

火災旋風による被害

とくに下町の木造住宅では、関東大震災の例を見ても、膨大な人的被害が予想されます。

液状化現象による被害

最初の地震による液状化現象で、地盤が緩んでいるところに、M6ー7クラスの余震があった場合の建物損壊による被害も、甚大になると思われます。

津波による被害

これは前項で詳しく書きましたので、ここでは省略します。

新幹線などの高速鉄道での被害

時速300キロで走行中に、震度6ー7クラスの揺れがあれば、車両の脱線、というより

線路外への飛び出し

は避けられません、

その場合は、その

車両に乗っていた人の大半は助からない

と思われます。

地震発生時に走行中の新幹線車両の数は、数十を越えると思われるので、

これだけで1~2万人

の人的被害となります。

地下鉄内での被害

浸水による被害もあります。

地下鉄は送風以外に、電車の走行による通風が行われています。

なので電車が止まれば、この換気は行われなくなります。

そのため、二酸化炭素が増えるので、呼吸困難による被害者が多数発生する恐れがあります。

エスカレーターなどでの二次的被害

地震発生時にエスカレーターに乗っていた人がパニック状態になり、ドミノ倒しとなる可能性が高いです。

交通事故の発生

上記と同様に、高速道路などで高速走行中の自動車事故による人的被害も、多数発生する可能性大です。

これらの原因による被害は、各種報告などでは、ほとんど考慮されていません。

上記を総合的に独断で勘案すると、

亡くなる人の数は、数十万人

にのぼり、南海トラフ地震に匹敵する人的被害が発生する可能性は、非常に高いと思います。

また、首都(関東)直下型地震の場合は、

緊急地震速報は役に立ちません。

緊急地震速報は、最初に到達する小さな揺れのP波を関知して、大きな揺れのS波が到達する前に、警報を出すシステムです。

直下型地震の場合は、SP両方の波に時間差がほとんどないのです。

一気に大きな揺れが襲って来ることから、速報が間に合いません。

なお、

『火災旋風』

とは、火災の際に炎と旋回流が相互に作用して起こる、炎による竜巻のような現象です。

建物が密集している所では、気流による旋回流が起こりやすので、下町のような密集地帯では、とりわけ危険です。

この火災旋風により、

火柱の高さが200メートル

にも達するそうです。

かつて関東大震災の時には、下町の墨田区の一ケ所だけで、

4万人近い犠牲者

が発生しました。

この時にも火災旋風が発生していたと見られています。

現在でも、墨田区の公園には、関東大震災の火災で亡くなった人の慰霊記念碑が建っています。

その慰霊碑によりますと、避難してきたその狭い公園内だけで、数千人が火災で亡くなったとあるのです。

[adsense]

首都(関東)直下型地震の避難と対策は?

首都(関東)直下型地震が実際に発生した場合、どのように避難すればよいのか?

これについては、どの公的資料でも、

『ほとんど考慮されていない』

というのが実情のようです。

大型の直下型地震では、東京全域と周辺の、いわゆる首都圏全体に被害が及ぶと思われます。

その場合の

被災者数は2000万人以上

となります。

その全ての人々に避難が必要になるわけではないにせよ、少なくとも

1000万人前後の避難対象者は発生

するでしょう。

どの区でも、避難対策として非常食などの食糧や飲用水を備蓄していますが、1000万人に行き渡るとは、とうてい考えられません。

個々の自宅に、それらの非常食や飲料水を備蓄するにしても限界があります。

それに食糧や水などの援助物資を、一般の人々が入手できるようになるのは、かなりの日時を要するでしょう。

水道や電気の復旧にしても、これだけ広範囲で多大な損害が発生しますと、1日や2日で完全復旧することはないです。

このような状況を考えますと、地震で直接的な被害がなかった人でも、非常に悲惨な生活環境になることは、間違いありません。

とはいえ、少しでも生き残りの可能性をあげるためには、地震発生時への備えとして、

災害発生時への備え

倒れやすい家具の固定

初期消火用の水の準備(ポリタンなど)

ヘルメットなどの防災具の準備

簡易シェルターの準備

食糧や飲料水の備蓄

簡易な医薬品の常備

通信手段の確保(携帯やスマホなど)

情報受信の備え(電池駆動のラジオなど)

などを、予め準備しておく必要がありそうですね。

また、地震発生時には

大きな揺れを感じたら、すぐに机、その他の丈夫な家具の下に入り、頭を両腕で抱えて守る

と、よく言われています。

 

さらには、大地震の際には、帰宅困難者の問題もあるでしょう。

首都(関東)直下型地震が発生した場合には、

約989万人の帰宅困難者

が発生するといわれています。

内閣府の想定では、この帰宅困難者を自宅に送り届けるために、バスを使うとしますと、

およそ6日間かかる

という試算をしています。

これではどうにもなりません。

その間、どこに宿泊し、どのように食事をとればよいのでしょうか?

これは個人では対策がとりようのない問題なので、国や、企業などで非常食や、寝具などの対策をしてもらうしか方法はなさそうですね。

 

まとめ

首都(関東)直下型地震の怖いところは、

「いつ起きても不思議はない」

という点です。

直下型地震には、海溝型地震のような周期性はありません。

明日起こるかもしれないし、100年先かもしれないという、手に負えない地震なのです。

地震の被害範囲は、海溝型地震よりも狭いものの、揺れの激しさは非常に大きいので、建物の倒壊なども多くなる傾向にあります。

この直下型地震の避難にしても対策にしても、絶対に有効な対策はありません。

しかし、生き残りの可能性を上げるためには、効果の薄い対策でも何もしないよりは遙かにマシでしょう。

大きな災害では、ほんのちょっとしたことが、生き残りの鍵となることもあります。

日頃から防災対策について考えておきましょう!

 

ページトップへ