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半村良作品の絶対に面白いおすすめ小説をランキングで紹介!

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半村良(はんむら りょう)さんの作品は、『伝奇小説』などと呼ばれていますね。

半村良さんの作品は、奔放極まりない想像力と、日常生活の細かいディテールまで詳密に描き込んだ描写が入り交じった、独特の作風が特徴です。

この作風により、現実には全くあり得ないような、超常的な現象や世界を書いていても、読者は現実世界にいるようなリアルさを感じてしまうのです。

その代表的な例が、『石の血脈』や『黄金伝説』などの半村伝奇小説なのです。

そこで今回は、

『半村良作品の絶対に面白いおすすめ小説をランキングで紹介!』

と銘打って、超常と日常が融合した、半村良さんの不思議な世界に、みなさんをお誘いします!

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半村良作品の絶対おすすめランキング!

伝奇(小説)の本来の意味は、中国の唐-宋時代に書かれた小説を指しています。

しかし現在では、古来の伝承や説話を元にした作品、あるいは作者の創作による史実とは異なる歴史を題材にした小説、という意味が強いのです。

半村良さんの例で言えば、

  • 『知られざる古文書』 産霊山秘録・黄金伝説
  • 『とある地方に伝わる謎の伝承』 黄金伝説その他の伝説シリーズ
  • 『謎の旧家の血筋』 石の血脈
  • 『歴史の裏舞台で暗躍した秘密組織』 闇の中シリーズ

などなどですね。

前項でも書いたように、半村良さんの作風は超常と日常の融和ですが、彼の最も得意とする技は、

物語の出だしでは至極日常的なこまごました所作を詳密に描き、それにより読者にはリアル感をあたえます。

それがいつの間にかふとしたきっかけで、

『スルッ』

と異世界に滑り込む。

というものです。

ふと気がつくとそれまでいた雑踏の実世界から、この世のものならぬ世界に移動させられているのですね。

このこの『スルッ』のタイミングが実に絶妙。

これを味わいたいがために、筆者はなんども半村良さんの作品を読み返したものです。

彼の作品群は、『伝奇ロマン』あるいは『伝奇SF小説』と呼ばれて、愛読者には熱狂的な支持を受けました。

また、後の作家にも強い影響を与えたのです。

しかし、不思議なことにその直接の伝承者(半村良さんの後の作家)は、ほとんど見あたりません。

その理由はよくわかりませんが、簡単そうに見えても、半村良さんの技はあまりにも難しく、亜流には不可能だったことかも知れませんね。

半村良さんの本名は、

清野平太郎(きよの へいたろう)

かなり大時代的な名前で、今の人なら名付けることを好まないと思います。

もっとも、作品中にも、この本名をもじったような名前の人物が登場したりします。

本人は、案外嫌いではなかったのかも知れませんよ。

ペンネームの半村良の由来ですが、これはかつて

イーデス・ハンソンさん

という、日本びいきのタレントさんがいました。

イーデス・ハンソン

イーデス・ハンソン

タレントというより、日本文化の研究者といった方が正しいのでしょう。

知的な感じの清楚な美人です。

彼女は日本人と結婚しましたが、後に離婚しています。

半村良さんは、そのイーデス・ハンソンさんのことが好きだったらしく、それで

『半村良』(よいです、ハンソン)

というペンネームにしたそうです。

ただし、この説は真偽不明で、小松左京さんのこのジョークを、半村良さん本人は否定しなかったことで広まったという話も有名です。

 

ということで、次に半村良作品のおすすめランキングを紹介しましょう。

なお、このおすすめランキングは、あくまで筆者が実際に読んだ感想に基づくものです。

  1. 石の血脈 (早川書房 1971年)
  2. 産霊山秘録 (早川書房 1973年)
  3. 不可触領域 (文藝春秋 1974年)
  4. 黄金伝説 (祥伝社 1973年)
  5. およね平吉時穴道行 (早川書房 1971年)
  6. 闇の中の系図 (角川書店 1974年)
  7. 妖星伝 (全7巻 講談社 1975年-1995年)
  8. 平家伝説 (角川文庫 1974年)
  9. 戦国自衛隊 (ハヤカワ文庫 1974年)
  10. 太陽の世界(全18巻 角川書店 1980年-1989年)
  11. 雨やどり(直木賞受賞作 河出書房新社 1975年)
  12. 新宿馬鹿物語 (文藝春秋 1977年 )

初期の作品が多いのですが、半村良さんの作風は初期中期後期で、はっきり別れています。

初期 伝奇小説

中期(直木賞受賞後) 新宿人情もの

後期 政治的な指向が強く出たもの

こんな感じになります。

伝奇ロマンハラショーマンセイの筆者の選択は、当然初期の作品にかたよるわけです。

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半村良作品のこの小説が絶対に面白い!

半村良のこの小説が絶対に面白い!

おすすめランキング1位 石の血脈

半村良さんの処女長編です。

一読、即のめり込みました。

『オモロイ!凄い!うまい!』

半村良作品の特徴・長所を一身に集めたような超傑作です。

これが面白くなければ、小説など読むな!

と言いたくなるくらいの作品なのです。

なお、この長編は、それ以前に書いた短篇の、

赤い酒場を訪れたまえ

を長編化したもの。

幸せで平安な日常生活を送っていた主人公は、とあるきっかけでこの世のものならぬ世界に、

『スルッ』

と送り込まれてしまいます。

濃厚な愛あり、迫真の活劇あり、驚異の謎解きあり、なんでもあり!

アトランティス・秘密組織・ストーンヘンジ・ウルフェン伝説・吸血鬼・サンジェルマン伯爵

などの様々な伝承や伝説を、半村式大鍋にぶち込んで、とろりとろりと煮詰め、熟成させた極上の逸品です。

みなさま是非ご賞味を!

おすすめランキング2位 産霊山秘録

『むすびのやまひろく』と読みます。

1973年泉鏡花賞受賞作です。

この日本には、遙か太古の頃から特殊な一族が存在した。

彼らは『ヒ』と呼ばれ、往古には皇室より上位に座を占めていたが、いつしか皇室のために働くようになった。

この『ヒ』は三種の神器を使うことによって、テレポートなどの様々な超能力を駆使していた。

彼ら最終目的は、この日本のどこかにあるという、全ての者の願いを叶える最高の産霊山『芯の山』を見つけることである。

そして戦国時代から第二次大戦後まで、時空を越えてヒ一族の暗躍は続く…。

という小説です。

歴史上の事実あり、まったくの虚構の産物あり、実と虚が混然一体となって壮大な半村ワールドを形成しています。

ワクワクドキドキの世界が好きな人は、これを見逃せば一生後悔します!

おすすめランキング3位 不可触領域

恐るべき人物。

半村良。

という印象を強く受けた逸作です。

なにが恐るべきなのか?

それは

作家の感覚の鋭さ

です。

この不可触領域とは、テラヘルツ領域のことを指します。

いきなり電波の波長の話が出て来ましたが、お話は

ナマケモノはなぜ絶滅しないのか

がテーマになっています。

さて、ここまででピンときた人は、おそらくこの不可触領域を既に読んでいる人でしょう。

読んだことのない人には、

「なんのことを言ってるのか、まるでわからん!」

が普通だと思います。

作家の感覚とテラヘルツ、ナマケモノと三題噺のような単語がならんでいるのですから、それも当然ですね。

ナマケモノは、日がな一日木の枝にぶらさがって暮らします。

文字通りの怠けものです。

身を守る固い甲羅もなく、素早い逃げ足もなく、鋭い牙や爪もありません。

他の食肉動物から見れば、取り放題、食べ放題の格好の餌です。

なのに、なぜ彼らは絶滅しないのか?

これが本篇のテーマなのです。

そのナマケモノが絶滅しない理由を、半村良さんはテラヘルツ領域に結びつけてしまいました。

テラヘルツ領域はいわゆる電波の領域と、可視光線領域との境目にある、ごく波長の短い電磁波の一種です。

現在でこそ、テラヘルツ領域の電磁波の性質は、ある程度わかってきています。

しかし、この不可触領域が書かれた1970年代は、テラヘルツ領域の電磁波については、ほとんど何もわかっていなかったのです。

さらにネタ晴らしをしますと、このテラヘルツ領域の電磁波には、ある特殊な作用がある、というのが半村式解釈です。

その作用のため、ナマケモノは絶滅せず現代に至ったというわけなのです。

何もわかっていない事象を使って、特殊な状況に結びつけてしまう、このあたりの感覚が、半村良さんは凄いと筆者が感じた由縁ですね。

では、その作用とはどんなものなのか?

それは本篇を読んで納得してください。

おすすめランキング4位 黄金伝説

これぞ伝奇ロマン、これぞ伝奇SFの見本です。

『半村伝説』シリーズの第1作でもあります。

政財界の黒幕として日本に君臨し、総理を変えるのもいとも簡単という怪人物・栗栖重人。

ある夜、その栗栖の邸宅から、円盤が飛び立つのが目撃されたのです。

また、青森県亀ヶ岡の遺跡からは、火焔土器と遮光器土偶が大量に発見されます。

その神秘な謎に惹かれた経済界の大物・湯平弥市は、一族の者を召集して調査隊を組織。

十和田湖畔で調査を開始します。

調査隊は十和田湖畔にある洞窟の奥で、踊り回る不思議な小人と、莫大な黄金を発見するのです。

小人と黄金、そして円盤との関係は?

また怪人物栗栖重人とはなにもの?

『東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)』や、日本のピラミッド伝説などを下敷きにし、奇才・半村良さんが雄大な伝奇を構築しています。

夢とロマンに憧れる人は必読です!

おすすめランキング5位 およね平吉時穴道行

タイムトラベルと人情ものを組み合わせた異色の短辺です。

NHKでテレビドラマ化もされています。

主人公のコピーライターは、江戸時代の戯作者・山東京伝の鋭い広告のセンスに興味を持っていたのです。

ところが、彼はふとしたきっかけで、当時の岡っ引き兵吉の日記を手に入れます。

それによると、山東京伝には、およねという妹がいたのですが、兵吉はそのおよねに恋をしていたらしいのです。

しかも、およねはある日、神隠しに遭い、失踪してしまったのです。

ところが、その誰知るものもないはずの日記の内容を知っている人気歌手がいることに気がつきました。

この人気歌手は、なぜその日記のことを知っていたのか?

そして、主人公は?

時空を越える恋を描いた、ちょっと甘酸っぱい物語です。

おすすめランキング6位 闇の中の系図

闇の中の系図・闇の中の黄金・闇の中の哄笑の『闇の中』シリーズの第1作です。

半村良さんは、

「小説とは嘘をつくこと」

と言っていました。

なにごとにつけ、嘘をつかずにはいられない、そんな若い男がいます。

しかもその嘘が天才的にうまいのです。

彼はとりわけ才能があるわけでもなく、ごく普通の工員なのです。

ただ一つ、嘘に関しては飛びきりの才能を持っていますが…。

そんな彼の前にある組織が現れます。

黒虹会と名乗るその組織こそ、古代より嘘によって日本を陰から支えてきた『嘘部』の末裔としての現代の姿だったのです。

この『嘘部』という発想も、半村良さんならでのもの。

つくづくと彼の凄さを思い知らされますね。

現代の嘘部、半村良さんが語る傑作シリーズです。

おすすめランキング7位 平家伝説

これも伝説シリーズの一つです。

この平家伝説の特徴としては、

切なさ

という感傷性が挙げられます。

とある家のお抱え運転手・浜田五郎は、自分の右肩にある痣は『嘆き鳥』と呼ばれていることを教えられます。

その痣は、壇ノ浦の合戦に敗れた平時忠の財宝のありかを示す地図だったのです。

SFの教えの一つとして、

大きな嘘はついてもよいが、小さな嘘はついてはいけない

ということがあります。

つまり、構想は大きく膨らませてもよいが、細かい言葉や行動はリアルに、ということなのでしょう。

この平家伝説も、そのSFの教えにのっとった名作となっています。

おすすめランキング8位 妖星伝(全7巻)

全7巻の超大作です。

本のボリュームだけではなく、内容的な広がりも超大作の名に恥じません。

この日本には、歴史の裏で暗躍してきた、特殊な能力を持つ鬼道衆という存在があります。

鬼道衆の基本的な認識とは、

この世の本質は地獄である

ということなのです。

つまり、人間の幸せなどは、まやかしに過ぎないということですね。

そして、太古の昔に彼らを生み出した『外道皇帝』を復活させる大きな目的を持っています。

簡単に書きましたが、実際の小説の内容は、簡単ではありません。

とにかく複雑怪奇、様々な要素や人物が入り乱れ交錯し、ただただ唖然とするばかりです。

面白いけど読むのはかなりしんどいという、異色作です。

おすすめランキング9位 戦国自衛隊

近代兵器を持つ現代の軍隊と、弓矢や刀の戦国時代の武者達が戦ったらどうなるのか?

という問題のシミュレーション的な小説です。

架空戦記というジャンルの始祖のような小説ですね。

その内容の話題性から、映画やテレビドラマの原作として何度も用いられています。

そして結末は、

歴史上ありえない援軍として戦国時代に登場した自衛隊が、歴史のタイムパラドックスとなるはず

なのに、自衛隊自身がそのパラドックスを修正してしまう皮肉なものとなっています。

おすすめランキング10位 太陽の世界(全18巻)

これは当初の計画では

全80巻!

という、とてつもない規模の超超大作になるはずでした。

しかし作者である半村良さんが彼岸に行ってしまったため、未完となりました。

ムー大陸2000年の歴史を描こうという小説ですが、1989年の18巻を最後に中断。

平和な民『アム』は争いや嘘を好まないのですが、戦闘的な他の部族に故郷を追われ、約束された大地『ラ・ムー』を目指して旅に出ます。

神話ありミステリーあり、色々な要素を取り込みすぎたために、作者自身でも収集がつかなくなり、中断したのではないかと、推測しています。

おすすめランキング11位 雨やどり(直木賞受賞作)

新宿人情ものの代表作であり、また直木賞受賞により有名な作品です。

筆者の好みからははずれますが、傑作であることは間違いありません。

おすすめランキング12位 新宿馬鹿物語

これも新宿人情ものの代表ですが、これは単独の小説ではなく雨やどりを含んだ一連の作品集です。

おさせ伝説・ふたり・新宿の名人・新宿の男など、半村良さんの名人芸が堪能できます。

まとめ

今回は、半村良作品の絶対に面白いおすすめ小説をランキングを紹介し、各作品の内容をみてきました。

現代の嘘部、伝奇作家としての半村良さんは、その後継者も出ないほど傑出した存在でした。

多様性と意外性を兼ね備え、壮大な構想と綿密な書き込みを両立させた希有の存在なのです。

いかがでしたでしょうか。

ほんのわずかでも半村良さんの作品の魅力を伝えられたら、望外の喜びです。

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