速報『ハイスコアガール』アニメ化!SNKプレイモア訴訟からのまとめ

アニメ テレビ 漫画

  • このエントリーをはてなブックマークに追加


押切蓮介(おしきり れんすけ)先生が『月刊ビッグガンガン』に連載中の人気漫画『ハイスコアガール』が、ついに2018年7月にTVアニメ化!

このアニメ化は、ずっと応援してきたファンにとっては喜びもひとしおでしょう。

なぜならこの作品は、一度アニメ化の発表がされながらもある理由から中止され、なんと連載休止にまで追い込まれた過去があるからです。

訴訟問題にまで発展した『ハイスコアガール』のこれまでの道のりを振り返り、アニメへの期待度についても検証します!

ゲーム×ラブコメの異色作『ハイスコアガール』

『ハイスコアガール』は、

ゲーム漬けの日々を送る少年・矢口ハルオと、

無口なのにゲームの腕はハルオと並ぶお嬢様・大野晶(おおの あきら)

の物語です。

1991年、小学6年生のハルオは大野に『ストII』で大負けし、そこから2人の勝負の日々が始まります。

初めての対等な遊び相手であるハルオに惹かれていく大野に対し、ゲームのことしか考えられず大野の気持ちに少しも気づかないハルオ。

しかしゲームで対戦すれば、言葉なんてなくても理解し合えるという最高の相手。

このラブコメの定番のような甘ずっぱさ、そして90年代ゲーム描写の「あるある」感が作者と同年代の男性たちに刺さり、じわじわと人気を高めました。

その結果、2013年版『このマンガがすごい!』オトコ編で2位を獲得し、同年12月に一度目のアニメ化の発表がなされたのです。

 

人気絶頂での『ハイスコアガール』訴訟!

SNKプレイモアによる著作権侵害訴訟

しかし2014年8月、『ハイスコアガール』の版元である出版社スクウェア・エニックス(以下スクエニ)に家宅捜索が入ったとの報道が。

このときに、すでにゲーム会社SNKプレイモア(以下SNK)から著作権侵害で刑事告訴されていたことが明らかになりました。

『ハイスコアガール』は、90年代のアーケードゲームのリアルば描写で当時のプレイヤーの心をつかみ、ヒットした作品です。

しかしゲーム画面やキャラクターなどを元作品のままに描いていながら、すべてのゲーム会社の許可は取っていませんでした。

しかも単行本には「SPECIAL THANKS」として「©(企業名)」の形で作品に引用したゲームの制作会社の名前を挙げ、まるで許諾を得たかのように見せたことも悪質とされました。

ただいくつかのゲーム会社からは実際に許可を取っていたそうです。

つまり会社によって扱いを変えていたので、そのことも無視された側であるSNKの怒りを買ったのではないかといわれています。

結果、スクエニはSNKによって刑事告訴と民事訴訟の両方を起こされることとなりました。

そしてこのとき、「お騒がせしたため」として、スクエニは『ハイスコアガール』の単行本を自主回収し、連載を一時休止します。

スクエニによる反訴で泥沼へ…

しかしここでスクエニは、逆にSNKに対して

「著作権物(ゲームの画面やキャラクター)を無断使用していない」

と主張して民事訴訟をし返します。

実際に漫画に描いているのに使っていないって……

と思いますが、スクエニの主張としては、漫画の中の表現は著作権で認められる範囲の「引用」だというのです。

このときスクエニはなぜか強気な姿勢でした。

しかしそれで済むわけがなく、さらにSNKが『ハイスコアガール』の出版差し止めを求める訴訟を起こし、事態は完全な泥沼化。

結局、大阪府警が『ハイスコアガール』の担当編集者と作者、編集・出版部門の役員らを書類送検しました。

公的にはSNK側の主張が正しいと認められた形となります。

これで決着がついたと両者(特にSNK側)が納得したのでしょう。

スクエニもSNKも、2015年8月24日にお互いに対する告訴と訴訟を取り下げ、和解を成立させました。

訴訟問題が泥沼化したのは出版界の体質のせい?

ちなみに書類送検されたスクエニ側の人間の主張は、まともな社会人とは思えないものでした。

全員が口をそろえて

「著作権の許諾を取っていないことを知らなかった」

と言ったのだそうです。

つまりスクエニの社員たちは誰一人として許諾を取っているかどうか知らず、作者の押切さんはスクエニが取ってくれていると思っていたと。

実は日本の漫画家は、権利関係にかなり甘いといわれています。

日本の漫画家はそもそも自分の漫画の版権(出版する権利)を出版社にゆだねるのが一般的であるため、自分の権利を守る場面がめったにないのです。

それに今回の著作権問題は出版したから起こった問題なので、出版社が何とかするのが当たり前ですよね。

しかもスクエニも漫画だけでなくゲームやグッズの権利も扱っているはず。

それが「許諾を取っていないとは知らなかった」は通りません。

しかもいくつかの会社からはとっていたというのですから、SNKを甘く見ていたことは間違いないでしょう。

こうなると、「著作権侵害ではなく引用」という最初の主張も含めて、スクエニ側がどれだけ問題を軽く見ていたかがわかりますね。

 

そして…ついに『ハイスコアガール』アニメ化!

和解から1年後に連載再開&単行本新装版発売

スクエニとSNKの和解が成立し、その役2年後となる2016年7月25日に『ハイスコアガール』の連載が再開されました。

そしてこれまで発行されていた単行本は電子書籍も含め、加筆修正されたうえで新装版が発行されることに。

現在販売されている単行本は、騒動前の5巻までが『ハイスコアガール CONTINUE』というタイトルになっていて、SNKに関する描写がカットされています。

旧版の単行本はもしかしたらプレミアがつくかもしれませんね!

今回アニメ化されることですし……。

5年越しの『ハイスコアガール』アニメ化!

というわけで、今回のアニメ化はちゃんと著作権問題をクリアしたうえでのアニメ化となります。

すでにキービジュアルや製作スタッフが公式サイトで発表されていて、ファンの間での期待は高まり続けているようです。

スタッフは以下の通り。

原作:押切蓮介(スクウェア・エニックス『月刊ビッグガンガン』連載)

監督:山川吉樹(代表作:『キルミーベイベー』、『リトルバスターズ!シリーズ』、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』)

シリーズ構成:浦畑達彦

キャラクターデザイン:桑波田満(SMDE)

音楽:下村陽子(『ストリートファイターII』『キングダムハーツ』)

CGIプロデューサー:榊原智康(SMDE)

CGI:SMDE

アニメーション制作統括:松倉友二

アニメーション制作:J.C.STAFF

アニメ『ハイスコアガール』公式サイトより引用)

監督の山川さんをはじめ、シリーズ構成の浦畑さん、生活統括プロデューサーの松倉さんは、ゲームに造詣が深いことで知られているアニメ業界人。

さらにこのPVを見れば、作品への思い入れがよくわかることでしょう。

そしてゲーム画面のリアルさ(というよりそのもの!)を見れば、完全に和解できて万全の状態でのアニメ化であることもわかることと思います。

さすが、5年寝かせただけあって素晴らしい出来ですね!

 

『ハイスコアガール』アニメ化と訴訟のまとめ

長い間コアなファンに支えられてきた押切蓮介先生の、現時点で最も有名な代表作である『ハイスコアガール』。

しかし作品の特性上、残念ながら訴訟問題に発展し、スクエニの対応のまずさから泥沼化してしまった過去を持ちます。

そのときに中断されたTVアニメの企画が、5年越しに復活!

訴訟問題を乗り越えてもアニメ化したい!

というゲーム好きのスタッフたちが手がけるアニメ『ハイスコアガール』、出来は期待できそうです!

ページトップへ