ついに漫画村閉鎖!政府も介入したここまでの道のりと謎のまとめ

漫画

  • このエントリーをはてなブックマークに追加


長い間海賊版漫画サイトでありながら、インターネット上にのさばってきた「漫画村」がついに閉鎖されました。

同じ海賊版漫画サイトである「フリーブックス」が閉鎖されてからも、1人勝ち状態で運営されてきた「漫画村」。

今回やっと閉鎖されましたが、ここまでには長い道のりがありました。

政府まで介入しなければ閉鎖できなかった理由とは?

現在の出版界の体質・問題点も含め、「漫画村」などの海賊版サイトについてまとめました。

「漫画村」は違法なの?危険性は?

「漫画村」は、違法コピーされた書籍(主に漫画)をネット上にアップして誰にでも見られるようにしたサイトです。

違法コピーとは、作者や出版社の許可を得ずに行ったコピーのことで、紙への印刷でも画像ファイルでも、許可を取っていなければ違法コピーにあたります。

ネットでは違法なのか、利用している人に危険性はないのか問われています。

「漫画村」の問題点①違法コピーを掲載

 

「漫画村」は2016年に開設されてから、違法コピーされた本のデータを掲載し、主に広告収入で稼いできました。

「漫画村」のサイト内に貼ってあるインターネット広告をクリックすると、そのクリック数に応じて「漫画村」の運営者に広告料が入る仕組みです。

契約によっては、広告が掲載されたページを見た人がいるだけで、広告料が支払われる場合もあります。

つまり「漫画村」は、人の作ったものを勝手に載せて人を呼び、お金を稼いでいたわけですね。

人から盗んだものを売ってお金を稼ぐのと同じやり方です。

しかしこれが違法かというと、それは判断の難しいところ。

「漫画村」に掲載されている書籍のデータは、「漫画村」の主張によると、すでに他の誰かがインターネットにアップしていたものを転用していただけだというのです。

実は現在日本の法律では、違法コピーのアップロードは禁止していますが、ダウンロードは禁止していません

そのため「漫画村」の主張が本当なら、違法とは言い切れないのです。

また「漫画村」が独自でファイルをアップロードしていたとしても、「漫画村」のサーバーは海外にあるため、日本の法律で裁くことは難しくなります。

これについては、また後で説明しますね。

「漫画村」の問題点①個人情報の抜き取り

「漫画村」の違法性とは別に、サイトの利用者の個人情報が洩れる危険もあると言われています。

「漫画村」ではサイトにアクセスしてきた利用者の個人情報を抜き取り、それを必要とする業者(おそらく違法)に販売しているというのです。

個人情報の売買は、もちろん違法です。

しかしこれは現在のところ本当かどうかはわかりません。

また「漫画村」の利用者のメインである10~20代は個人情報の抜き取り・販売自体をあまり深刻に受け止めていないようです。

タダで漫画を読めるなら、目に見えての害が出ていない個人情報の売買などどうでもいいのでしょうか。

「漫画村」は、こういった層にぴったりハマったサイトだったのでしょうね。

今まで「漫画村」を閉鎖できなかった理由

理由①海外のサーバーを利用していた

理由はいくつかありますが、最も大きいのは「漫画村」が海外のサーバーを利用していたことでしょう。

こういった違法(海賊版)サイトは、いくつものプロバイダを経由するなどして発信者を特定しにくくしているうえ、海外のサーバーを利用していることがほとんどです。

「漫画村」ももちろんそうで、しかも利用していたのは、日本と国交がなく著作権が保護されていない国のサーバーでした。

つまりそのために、日本の法律で著作権に関する罪で裁くことができないのです。

しかもNHKの番組でサーバーの持ち主を探したところ、なんとその持ち主はすでに亡くなっているということでした。

これでは裁くどころか、犯人(容疑者)を見つけることもできませんよね。

理由②日本の出版社のやる気のなさ

「漫画村」によって、最も大きな被害を受けたのは、出版社です。

なんとその被害総額は3000億にものぼると言われていて、本が売れないこの時代に決して無視していい数字ではありません。

では、これだけの被害を与えた「漫画村」に対し出版社が表立って行ったことはというと、

「漫画村」を許さない

という声明を出したことだけ。

もちろん様々な手段を用いての警告や、警察の協力による摘発なども行ってはいたようです。

しかしそれはこれまで、ほとんど成果を上げていません

出版社のしたことは、「漫画村」に大きなダメージを与えられていないのです。

これに対してはずっと、最大限の取り組みだと思われてきました。

しかし意外なところから、「漫画村」に一撃を食らわせる動きが起きます。

 

「ねとらぼ」による「漫画村」広告の取材

「漫画村」の収入減が広告料なら、広告を出せないようにすればいい。

そんな当然のことを思いついて行動に移したのは、ネットニュースサイト「ねとらぼ」でした。

「ねとらぼ」の記者が「漫画村」に広告を出している広告代理店に電話取材をし、その一部始終を公開したのです。

そしてそれからすぐ、「漫画村」からバナー広告が削除されました。

ネット上ではこのことが話題となり、「ねとらぼ」を称賛する声が続出。

その一方で、「どうして出版社がこの方法をとらなかったのか」という批判も沸き上がりました。

出版社が被害者であるのは間違いありませんが、もっと早くにできることもあったはずです。

それができなかったのは、出版社がまだまだ守りの体制にあるせいではないかと考えられます。

「漫画村」は違法ですが、無料であることを差し引いても、利用者にとっては非常に便利なサイトでした。

現在出版社のサービスで、「漫画村」ほど便利なサイトはありません。

そういった出版業界の努力不足も、「漫画村」をのさばらせた原因のひとつでしょう。

ついに政府が「漫画村」をブロッキング

2018年3月、日本政府はついに、「漫画村」の閉鎖に向けて動きました。

強制的に、「漫画村」をはじめとする海賊版サイトへの接続ができないようにしたのです。

これをブロッキングといいます。

実際にこのブロッキングの要請がプロバイダに出されたのは、2018年4月13日。

「漫画村」のサイトには4月1日からつながりにくくなり、4月17日に完全に接続できなくなりました。

ただしこれはブロッキングによるものではなく、「漫画村」の運営者による閉鎖であろうと言われています。

その間に「漫画タウン」「漫画カントリー」という類似サイトも生まれましたが、現在はどちらも接続不能。

政府の介入があって、ようやく「漫画村」をなくすことに成功しました

“ブロッキング”は合法?

「漫画村」の完全消滅は、政府によるブロッキングを経てようやく実現しました。

しかし実はこのブロッキングという方法は、違憲(憲法に違反している)可能性が高いのです。

例えば共産主義の国などでは、話す内容や書く内容などに政府からの制限があります。

これを検閲といい、現在日本ではこの検閲を禁止しています。

今回政府がブロッキング行ったは、この検閲にあたるのではないかというのです。

この議論は今でもインターネットにかかわる人々の間でなされていて、実際のところ黒よりのグレーだろうという見方が強いです。

「漫画村」閉鎖についてのまとめ

海賊版漫画サイト「漫画村」を、憲法スレスレの方法である政府によるブロッキングで閉鎖に追い込んだ出版界。

「漫画村」は勝手に本をコピーして設けていたのですから同情の余地はありませんが、正直このやり方が正しかったのかについては疑問が残ります。

今後はこういった方法をとらなくてすむように法整備を進めるとのことですが、法律で縛るのも根本的な解決にはならないという意見は根強いです。

利益を削ってまでしろとは言いませんが、有料でもいいので便利で価値のあるサービスを出版社作り出すのが、誰にとっても一番いい解決法なのではないでしょうか。

ページトップへ