
みなさんは、『ハンセン病』と呼ばれる病気を知っていますか?
直接ハンセン病の患者さんを見たことはないかもしれませんが、きっとテレビなどで”ハンセン病”という言葉を聞いたことはあるかと思います。
現代の先進国では確実に治療することができるハンセン病。
しかし実は、ハンセン病の患者や回復者に対する差別が、今も国際問題となっているのです。
ハンセン病とはどのような病気なのか。
そして、どうして社会的な差別が生まれてしまったのか?
当記事では、ハンセン病の歴史や現状について解説していきます。
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ハンセン病ってどんな病気?
そもそも、ハンセン病とはどのような病気なのでしょうか?
さっそくお話していくと、
ハンセン病とは、
らい菌
と呼ばれる細菌が皮膚や末梢神経の細胞に寄生することで発症する感染症のひとつです。
ちなみに、ハンセン病という名前は、この病気を発見した医師の
アルマウェル・ハンセン氏
の名前にちなんでいます。
このハンセン病の歴史は非常に古く、
紀元前2400年の文献には、エジプトやインド、中国で似たような症状の病気が記録されていた
との報告もあります。
ハンセン病の主な症状としては、
顔や手足などの皮膚が大きく変形
重症化すると、神経障害によって身体を自由に動かすことができなくなります。
このような症状に陥ってしまうと、体内から細菌を追い出して治療が完了したとしても、
皮膚の変形が後遺症として残ってしまう
おそれがあるのです。
しかし、現在はハンセン病の治療法が確立されており、早期発見・早期治療を施せば、
見た目には全く後遺症を残さず治療することが可能
なのです。
また、ヒトはもともとハンセン病に対する抗体を持っており、ハンセン病は