
そこで、筆者なりにどのような目的で、このテレビ出演ランキングを行うのかを考えてみたところ、おそらく人気というよりは、
需要の高さを分析するための参考データ
として、このテレビ出演ランキングを割り出しているように思われます。
テレビの世界は特殊で、ただ人気が上がっているから番組出演本数が多いとは限りません。
例えば、ビデオリサーチ社が調査した『好きなタレントランキング2016』で
俳優・阿部寛さんが、明石家さんまさんやマツコ・デラックスさんよりも人気が上位
という結果になっていますが、阿部寛さんは俳優なので、それほどテレビ出演本数は多くありません。
やはりお笑いタレントの方が、バラエティ番組への出演本数などが多くなるため、俳優たちと比較して出演本数は多くなる傾向が見られるわけです。
もちろん、全てのケースでこれが当てはまるわけではありません。
とはいえ、この一例を見るだけでも、
人気=出演本数(または需要)とは限らない
ことがリアルな姿ではないでしょうか。
テレビ出演ランキングというのは、単純に人気ランキングとして分析するために、調査されているデータではなく、
テレビ放送業界において、
「今、一番需要が高いのは誰か?」
というデータを解析するためのものだと思われます。
そして、このデータも参考に、新番組を制作する際のキャスト選びをしているのではないか?と見られます。
このテレビ出演ランキングを見ることで、
「誰をキャスティングすれば視聴者受けしていくのか?」
「今ブレイクしているタレントは誰なのか?」
「芸能界から姿を消しつつあるタレントは誰か?」
といった情報が見えてきます。
そんな意義のあるデータとして、テレビ出演ランキングが毎年発表されているのではないでしょうか。