バガボンドの休載や連載が遅い理由!作者・井上雄彦の状況は病気?

漫画

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井上雄彦

井上雄彦

『バガボンド』の連載が遅い理由は、結論から言えば、

不定期掲載になっているため

の一言につきます。

不定期というと、聞こえが良いかもしれませんが、いわば、

「いつ連載されるかわからない」

ということを意味し、数年間連載されずに、忘れた頃にひょっこり連載開始される可能性も十分ありえます。

普通の漫画なら、完全に見切られてしまい、フェードアウトしてしまうものと思われます。

ただ、時に人気作品はしばらく休載していても、忘れた頃に連載開始されるケースはあります。

その代表的な作品が、実写映画化にもなった、荒川弘先生の漫画作品『銀の匙 Silver Spoon』。

この作品も、最近になって、ようやく連載再開されましたが、家庭の事情でしばらく休載していましたよね。

こちらも、不定期掲載ということなので、いつまた連載ストップするか分かりませんし、ファンとしては気長に付き合うしかありません。

ただ荒川弘先生のファンは、『鋼の錬金術師』のファンも含めて多数います。

なので、そういうわけにもいかないのでしょう。

そして、ファンも、その事情を考慮し、

「いつか必ず連載再開される」

と信じて待っていてくれたからこそ、連載再開までこぎつけることができたのだと思います。

 

『バガボンド』の場合は、2015年5月ごろに連載が再開され、数話連載(最新話となる327話『忠興という名の川』まで)されていたそうです。

しかし、この最新話を最後に、また連載ストップとなり、現在に至っています。

先程お話した『銀の匙』同様、『バガボンド』も多くのコアなファンがいるので、きっと連載再開すると思いますが、今のところは全く不透明…。

果たしていつになったら連載されるのかといったところですが、まぁ気長に待つしかなさそうです。

 

それにしても、侍の話なのに、農業漫画と言われるような演出が見られたり、かなり右往左往している部分が見受けられますよね。

というのも、『バガボンド』は原作者の井上雄彦先生曰く、ある種の

挑戦的漫画作品(手に負えない程、ストーリーに重きをおかない作品として手掛けているようです)

と位置づけられているらしく、そのため、どこか行き当たりばったりな部分も垣間見られるようです。

とはいえ、行き当たりばったりに見えるというのは、侍漫画という見方で捉えた場合の話…。

テレビ番組の『ぶらり途中下車の旅』で、出演者が気の向くままに旅に出て、街の人々との触れ合いや発見を通じて、番組が成立しているのと同じです。

『バガボンド』も思いつきの積み重ねながら、ちゃんとストーリーになっています。

そもそも、侍漫画は、侍たちが剣術の凌ぎ合いだけをしている漫画ではありません。

当然、侍たちも一人の人間としてそれぞれの生活(人生)を送っているはずです。

普段は農業に携わりながら、時折、剣術の達人として振る舞うご老人・宝蔵院胤栄。

山に育ち、野獣のような育ち方をしている宮本武蔵。

佐々木佐康の息子で、落城した城から小舟で落ち延び漂着し、師匠・鐘巻自斎に拾われ、海で育った佐々木小次郎。

全くバラバラながらも、それぞれの人生を送っていることが、『バガボンド』全体を見渡すほど、より鮮明に分かってきます。

私たちが、それぞれの人生を送っているのと同じく、その生き様こそが、リアルな侍たちの生き様なのだと思います。

 

普通、漫画でもドラマでも、ストーリーとして成り立つように、それぞれの作者(あるいは脚本家など…)が、自身をコントロールしながら、

うまく構想を張り巡らせてストーリーを仕上げていく

ことで、一つの作品が生まれていくものです。

しかし、それでは、所詮どこまでいっても作り物でしかなく、私達のリアルな生き様が描かれていくことはありません。

井上雄彦先生は、自らの手を加えて演出するのではなく、ただありのままの姿を、そのままリアルに映し出そうとしているのではないでしょうか。

だからこそ、自然に思い浮かんだそれぞれの人物のリアルを描いていくことに挑戦したのでしょう。

それが行き当たりばったりに見えたとしても、

トータルで見て、壮大なストーリーへと仕上がっていく作品

として『バガボンド』を描いていこうと、奮闘しているのかもしれませんね。

ただし、それは何度も言うように、それぞれの生き様にリアルに寄り添うことを意味しています。

当然、善人ばかりではなく、悪事に加担している者もいます。

また、獣のように目が血走り、剣術に狂ってしまっている武蔵(どちらかと言うと若き頃の武蔵(たけぞう)の姿が近いかも…)のような者もいます。

そういう者とも寄り添わなければいけないわけですし、それに憤りを覚えることも多々出てくるでしょう。

 

少し話がそれますが、筆者がドラマ『半沢直樹』をあまり好きではない理由の一つが、まさにここにありました。

このドラマの登場人物である大和田暁(おおわだあきら)という人物は、まさに出世欲や利権にまみれたクズのような人間です。

出世のために権力を意のままに使いながら、時に不正融資なども平気で行わさせていたこの人物が、筆者はどうしても許せません。

もちろんドラマの世界ですし、一つの物語としてみれば済むだけの話なのです。

しかしやはりリアルに感情移入してしまい、時にそれらのキャラを演じる人物、大和田の場合は香川照之さんに対して、害意すら抱いてしまうのです。

もちろん、香川照之さんも役を演じていただけの話です。

同じく悪女と言われるほど、多くの悪女キャラを演じた女優・菜々緒さんにおいても同じことです。

そんなことは分かっていても憎く思えてしまう程、その世界観に入り込んでしまうのです。

 

だからこそ、作者の井上雄彦先生が迷走してしまい

彷徨ってしまっている

部分があると感じてしまうのも当然の流れ。

井上雄彦先生自身が、

「終わり方を見失った」

と話していることを聞くと、

『やはりそうなのか』

と思えてしまうのです。

リアルに全ての登場人物の生き様と寄り添いながら、ストーリーに直面している井上雄彦先生の精神に、大きな負荷がかかっている

ことは、よくわかります。

もしかしたら、生きることすら嫌になるくらい疲れ果ててしまうこともあるかもしれません。

これなら、『バガボンド』が不定期掲載となるのは当然だと思います。

それだけ、『バガボンド』は井上雄彦先生にとって大いなる挑戦であり、ある種の闘いなのだと思います。

もちろん、そんな井上雄彦先生の事情なんて、読者にとっては関係ありません。

たびたび連載休止となってしまえば、その事に対して憤りを感じてしまうことも一つのリアルな姿として出てきてしまうと思います。

そもそも、精神的に疲れたりした時にストレス発散してコントロールするのが、プロの漫画家としては当たり前と言われるかもしれません。

しかし、

自身をコントロールして適度に演出を施しながら描き続ける

というのは、この『バガボンド』という作品では、あえてやらないというのです。

その事に対して、きっと賛否があると思います。

筆者としては、井上雄彦先生の大いなる挑戦を支持したいです。

『人生を賭けた』

といえば大げさに聞こえます。

それすらも過言でないくらい、想像もつかないほどの大いなる挑戦を、井上雄彦先生はやっているそうなのです。

無理だけはしないように身体に気をつけて欲しいと思いながら、納得行くまで挑戦を続けて欲しいと思います。

 

ちなみに一時期、井上雄彦先生は、

アントニ・ガウディと井上雄彦のコラボレーション展

を開いたり、全国を旅して、仏師で江戸時代の僧侶・円空の足跡を辿り、その話を綴った著書

『円空を旅する』

をリリースしたりと、漫画から離れた活動もしていたそうです。

円空を旅する

円空を旅する

きっと、漫画と向き合いすぎると、物事が見えなくなってしまうため、時折、全く違うことにも手を出しているのでしょう。

井上雄彦先生の代表作でもある、

『SLAM DUNK』は、まさに最高の終わり方をしていました

が、それは井上雄彦先生自身の演出を施した上でのクライマックスが締めくくられただけに過ぎません。

人気漫画『キャプテン翼』は、今の世代のサッカー選手たちのバイブルとされています。

そのように、今の時代のバスケット選手たちのバイブルともなっている『SLAM DUNK』は、バスケットボールを通じた、壮大なドラマ作品です。

ただし、構想や演出があってのこと。

ノンフィクションとは、ほど遠い物語であることも事実です。

実際には、陵南高校の仙道彰のように、クールに徹する選手なんて、どこにもいません。

時折熱く激しくぶつかりあうのが、スポーツ選手のあり方だと考えています。

しかし、それではキャラ特性を際だたせることができないので、仙道彰のようなクールなキャラクターも創出したのでしょう。

そこがまた『SLAM DUNK』の魅力であり、多くのファンから愛されている所以の一つだと思います。

ただし、そういう要素が増えるたびに、リアルさからは離れてしまいます。

 

あくまで、これは井上雄彦先生の発言と、『バガボンド』を読んだ筆者の憶測が入り交じった話でしかありません。

単純に写真を切り取るかのように、よりリアルに寄り添った作品が『バガボンド』とするならば、終わり方が決められないのも分かる気がします。

私たちの人生というドラマの終わりは、命がなくなる以外にありえません。

一部で、

『バガボンド』の最終回は巌流島決戦でラスト

という話もあります。

ただ、それですら宮本武蔵・佐々木小次郎の二人にとって、それが人生のラストではありません。

佐々木小次郎に関しては、『実在していなかったのでは?』という説もあるらしく、その真偽は不確かです。

少なくとも宮本武蔵は、その後もまだ生きていました。

人生の終わりがドラマの終わりと位置づけるなら、そこで幕引きとなるのは、ただぶつ切りしているにすぎないのです。

そのことが正しいことなのか、まだ続けるべきなのかと考えれば、当然、終わり方を見失う話も分ります。

『バガボンド』は、リアルに直結している井上雄彦先生にとっての壮大な挑戦だからこそ、どこで終わりを迎えるべきなのか。

もしくは、まだ続けていくべきなのかを模索しているではないでしょうか。

そのためか、なかなか終着地点にたどり着かずに、長期に渡り連載休止となり、不定期掲載が続いているのが、現在の状況です。

ファンにとって、もどかしいものがあると思います。

しかし、それだけ魅力ある作品であることも事実ですし、気長に『バガボンド』の連載再開を待ちたいと思う次第です。

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バガボンドの作者・井上雄彦は病気?

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