筒井康隆作品のおすすめランキングを紹介!おもしろい小説はコレ!

小説

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そして喫煙者に対する締め付けはさらに厳しくなり、喫煙者達は野山に隠れ住むようになります。

しかし、そこにも取り締まりの魔手は伸び、ついに生き残りは主人公のみとなった時、

「その人は、現在地球上最後の喫煙家です!国際条約により保護対象となりました!」

とのアナウンスがあります。

そして時は移って博物館。

そこには『最後の喫煙者』という展示パネルがあり、

主人公の剥製が展示されています…

というお話。

むろん筒井康隆さんは大の愛煙家です。

世のヒステリックな嫌煙運動へのアンチテーゼとして、筒井康隆さんが、この作品を描いたのだろうことは、容易に想像できますね。

2.ベトナム観光公社

通称

『べっかんこう』

と呼ばれています。

これも筒井康隆さん一流の皮肉と毒のある初期の短篇です。

この作品が書かれた時代(50年前!)は、いまだベトナム戦争が行われていました。

舞台は、その時代からみて遙かな未来。

しかし、ベトナム戦争は未だ続いているのです。

そしてベトナム観光公社主催により、『観戦』ツアーが行われ・・・という内容です。

戦争をこれでもかという程、カリカチュアライズした作品として、当時は大きな反響(大半は批判!)がわき起こりました。

3.農協月へ行く

これもべっかんこうとほぼ同時期の作品。

農協さんが、あちこちでいろんな姿をさらしていた時代です。

現代でも某国の買い物ツアーを見ますと、『爆買い』などという言葉を思い出しますね。

よく言えばバイタリティに溢れ、悪く言えば品がちょっと、というアレです。

当時はそれを日本の農協さんがやっていたわけです。

で、話は未来へと飛びます。

未来の農協さんもバイタリティには溢れかえっていて、

「地球さみんな行っちまって、行くとこないべ。月にでもいくべか。」

ということで、バス、いや宇宙船を連ねて月に乗り込みます。

ところが、月には他の星の人(エイリアンですな)も来ていたのです。

未知との遭遇、あわや一触即発!?

しかしさすが農協さん、

「おめたち、こっち来て一緒に飲むべ!」

と、エイリアンと共に飲めや歌えのどんちゃん騒ぎ。

かくして星間戦争は回避されたのです。

めでたしめでたし。

後にわかったのですが、

相手のエイリアンもその星の『農協さん』だった

のですとさ。

このあたりのバカバカしさアホらしさが、筒井康隆作品の魅力の一つですね。

4.日本以外全部沈没

この『日本以外全部沈没』は、当時のベストセラーだった小松左京さんの大ヒット作『日本沈没』のパロディです。

『日本沈没』は映画化されたりした名作ですが、それを逆手にとって、

「日本列島以外の、人類が住む陸地すべてが沈没してしまった」

という世界を描いています。

のこされた唯一の陸地である日本へとやってきた、世界の著名人の情けない言動と、それに対する日本人の浅ましさを対比しています。

むろん、筒井康隆さんのブラックユーモアのセンスに満ちあふれた、内容となっています。

この作品は

第5回(1974年度)星雲賞短篇賞受賞作品

ただし、長編賞は『日本沈没』

なのです。

その授賞式での小松左京さんの言葉が秀逸です。

「おれは日本沈没の完成までに9年かかったのに、あいつは数時間で書き上げて賞を持っていってしまった。」

しかし、その小松左京さんも半村良さんも、そして星新一さんも今日泊亜蘭さんも、みんな向こう岸に行ってしまいました。

感無量です…。

5.最高級有機質肥料

この作品の内容は、ここでは詳しくは書きません。

いや、書けません。

詳しく書くと、コワイ筋から、

「★★は☆☆だから、■■は●●!」

と叱られます。

でも何も書かないと何もわからないので、ちょこっとだけ書きましょう。

主人公は、とある惑星へ赴任することになりました。

この惑星は快適な環境を持ち、住民も知的かつ温厚で友好的なのです。

しかし、地球から来たものは誰もここに居着かないというのです。

しかも、この星から帰って来た者は、栄養失調だったり精神に異常をきたしたりしているのです。

この疑問は、数日後に判明しました。

それは・・

書けません!

書くと筆者の△△が××しますので。

どうしても知りたければ、ぜひ読んでください。

6.大いなる助走

これは比較的シリアスな内容の作品となっています。

要するに文壇批判、文学賞風刺のような作品なのです。

直廾賞という架空の文学賞をめぐって、実在の選考委員を思わせるような人物が登場します。

この直廾賞という文学賞は、字面からみても明らかに直木賞のパロディでしょうね。

そしてその直廾賞を落選した主人公は、それらの選考委員の命を奪っていく、という小説です。

筒井康隆さんは直木賞の候補に挙がったことがあります。

しかし、落選して受賞はならなかったのです。

「でもSFだからね」

「そう、SFだからな」

というところでしょう。

当時は(今でも?)一般文学界に属する人たちのSFに対する偏見は強かったのですね。

しかし、筒井康隆さん自身は、

『この作品は、直木賞を受賞できなかったことへの恨みつらみではない』

と語っています。

「もし直木賞を貰っていたら作家としての成長がとまっていただろうということは、ほぼ明確なので、むしろ貰わなかったことを感謝している」

「面白いものを書こうという意識のみあり、恨みつらみを晴らそうなどとは考えていなかった」

「落選した際の気持ちがなかなか思い出せなかった」

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