
オランダの画家フェルメール。代表作である「真珠の耳飾りの少女」は多くの人が知っている名画です。そんな名画の科学的調査を行い、隠れた詳細が明らかに!じつはまつげが描かれた形跡が?背景にはカーテン?真珠は錯覚って?!
フェルメール名画の隠れた詳細とは?
みんなが知っているフェルメールの名画「真珠の耳飾りの少女」。
なんとこの作品を所蔵するマウリッツハイス美術館が同作品を、初めて科学的調査にかけたとのこと。
そこで、「真珠の耳飾りの少女」の隠れた詳細が発覚したのです。
今回はフェルメール名画の隠れた詳細について、ご紹介していきます。
フェルメールはオランダ黄金時代の代表画家
フェルメールは1632年頃から1675年頃までを生きたオランダの画家です。
フェルメールは、同じくオランダのレンブラント、イタリアのカラヴァッジョ、フランドルのルーベンス、スペインのベラスケスなど、バロック絵画を代表する画家の1人でもあります。
代表作は「真珠の耳飾りの少女」「牛乳を注ぐ女」などがあります。
「真珠の耳飾りの少女」は絵画に詳しくない人でも見たことのある名画であり、「オランダのモナ・リザ」とも称されています。
しかし、この作品には多くの謎が含まれており、解明されていない部分も多いのです。
そんな謎多き名画を科学的調査するとは…ミステリーを解明するようでワクワクしますねw
フェルメールの隠れた詳細1 小さなまつげ
これまで、「真珠の耳飾りの少女」にはまつげが描かれていないと言われていました。
その理由としては、フェルメールが理想とする人物を描いたからだとか、抽象的な顔を描いたことが原因とされていました。
しかし、今回の科学的調査によって、「真珠の耳飾りの少女」には小さなまつげが描かれていたことが発覚したのです。
https://img-s-msn-com.akamaized.net/tenant/amp/entityid/BB13kKoh.img?h=151&w=300&m=6&q=60&o=f&l=f
これは大発見ですね!
フェルメールの隠れた詳細2 背後にはカーテン
さらに、2つ目に発覚したことは背後にカーテンが描かれていたということ。
「真珠の耳飾りの少女」の背景は真っ黒だと認識している人が多いと思いますが、じつは緑色のカーテンが描かれており、長い年月によって色あせ消えてしまったという調査結果が出てきたのです。
https://img-s-msn-com.akamaized.net/tenant/amp/entityid/BB13kKou.img?h=515&w=300&m=6&q=60&o=f&l=f&x=217&y=650
ということは…
今まで考えられていたフェルメールの理想とする人物を描いたという説よりも、実在する人物が描かれた可能性がグッと高まりましたよね。
フェルメールの隠れた詳細3 真珠は錯覚
そして、3つ目はまさかの真珠は錯覚である可能性です。
調査では、フェルメールの絵画技法についても分析。
そのことで、真珠は輪郭が描かれておらず、耳からぶら下がるフックも描かれていないことがわかったのです。

https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/9/6/96b9c_1351_ab9e9791_762dbf6b-cm.jpg?v=20200429090843
つまり、真珠は錯覚説が一気に浮上したということに。
それって「真珠の耳飾りの少女」というタイトルさえも間違っていたということになりますよね…w
これに関しては多くの人が反応を示していました。
真珠じゃないの??? 一番好きな絵だから気になるよ。
真珠は錯覚?フェルメールの名画「真珠の耳飾りの少女」の新たな真実が判明(オランダ研究) https://t.co/DUCn4FV06S @karapaiaさんから
— りん+ 🥚(っ'-')╮ =͟͟͞͞ 🥚ベチャッ (@ringz34) May 7, 2020
真珠は錯覚?フェルメールの名画「真珠の耳飾りの少女」の新たな真実が判明(オランダ研究) https://t.co/X812PQlMxZ @karapaiaより
これは、もっと詳しく解ればタイトル名変わりそうだな
— とう🐈 (@totthi_02) May 4, 2020
前から真珠には見えないなと思っていた。向こう側が見えてるだけじゃないかな?って思ってた。
真珠は錯覚?フェルメールの名画「真珠の耳飾りの少女」の新たな真実が判明(オランダ研究) : カラパイアさんから https://t.co/JAHB6xaMjz— 雲丹田 (@UNIDAs99) May 9, 2020
確かに驚きですよね…
フェルメールの隠れた詳細4 高価なラピスラズリ使用
最後に4つ目の隠れた詳細をご紹介します。
それは絵具の原料についてです。
今回の科学的調査により、絵具の原料の産地までもが特定。
アフガニスタン産ラピスラズリ。
蛍の憩う水辺。 pic.twitter.com/Bil1YaMR7S— ヒガミナ◇鉱物とアクセサリー (@higamina_gems) May 28, 2020
そのなかで驚きだったのが、ターバンに使用されている青色の絵具でした。
この絵具は現在のアフガニスタンで産出されたラピスラズリだそうで、当時フェルメールが生きたオランダにおいては金以上に高価なものだったというのです。
フェルメールは一体どうして、この青の絵具にここまで高価なものを使用したのか。
謎は深まりますよね~…
真珠の耳飾りの少女は誰?
そもそも「真珠の耳飾りの少女」で最も大きな謎は、描かれた少女は誰なのかという部分です。
これには諸説あるようで、ここでいくつかをご紹介してみましょう。
フェルメールの娘や召使い説
1番に考えられている説はフェルメールの娘や召使いである説です。
実際にフェルメールにはマーリアという娘がいたそうですが、その当時のフェルメールの絵画技法は「真珠の耳飾りの少女」と全く異なっているため、娘ではないという否定的な意見も上がっているようです。
召使いという説もあるものの、該当する召使いの肖像画なども残っておらず、確実な証拠がないため、真相は謎のままのようです。
ベアトリーチェ・チェ・チェンチ説
さらに、もう1つ意外な説が浮かび上がっていました。
それはイタリアの画家グイドレーニが描いた「ベアトリーチェ・チェ・チェンチの肖像」という作品をモデルにしたという説です。
ベアトリーチェ・チェ・チェンチは実在の人物で、性的虐待を繰り返す父親の行動に耐えかね、他の家族と共に父親を殺害したとの嫌疑で斬首の刑に処せられた女性のことです。
グイドレーニが描いた姿は処刑前の姿として知られています。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/48/Cenci.jpg/200px-Cenci.jpg
確かに、後ろを振り向くうつろな様子が「真珠の耳飾りの少女」に似てなくもないですね…
しかし、グイドレーニとフェルメールの接点は見つかっておらず、両絵画がよくある構図であることから、こじつけられた説だと指摘もあるようです。
今回の科学的調査で少し見えてきた部分(カーテン)を参考にすると、確かに「ベアトリーチェ・チェ・チェンチの肖像」をモデルにした説は無理があるのかもしれませんね。
まとめ
今回はフェルメール名画の隠れた詳細について、ご紹介しました。
やはり1番の驚きだったのが真珠が錯覚である可能性ですよね…
耳飾りのフックが描かれていないのなら、耳飾りである可能性も低い。。
じゃあ、あの丸い形は何なのか…
考えれば考えるほど謎が深まりますねw
しかし、こういった名画と言われる絵画には、多少の謎があったほうが面白いのかもしれません。
また科学が進歩して、科学的調査が行われたらもっと新しい情報が出てくるかも。
そのときを楽しみに、今はいろんな推測で名画を楽しみましょう~