
の部分があまりに大きく描かれてしまったのです。
『本への愛情』
がどこか置き去りにされてしまったのです。
20代の書店員と40代の書店員の世代間ギャップ、それぞれの思いの中で張り巡らされた本への愛情。
そして、書店員としての奮闘。
それらが希薄になってしまった…
おそらく、小林さんもそのことを感じ取り、
『誰が主演を務めても成立するドラマ』
とドラマの幼稚さを一刀両断されたのでしょう。
これが視聴者の純粋な評価だったのでは?と筆者も考えています。
普段、書店に行って書籍を購入する立場にいる私達には、書店員たちの本を愛する姿勢や、書店員としての奮闘ぶりは全く想像すらつかない裏舞台です。
そういった部分が原作『書店ガール』でも描かれています。
この作品は、それが醍醐味として人気作品として評価を受けていたわけですが、いざドラマ化されると話が変わってしまったのです。
筆者個人としては、普段見られなかった舞台裏が見られて面白かったという感想を持ってはいますが、恋愛要素が強く描かれすぎたという印象も確かにありました。
視聴率が悪かったことで、ドンドンおかしな方向に進んでいったのかもしれませんね。
最終回では、渡辺麻友さんが演じる北村亜紀の突然の結婚シーン。
さらには亜紀の勤める書店『ペガサス書房 吉祥寺店』が売上低迷で閉店になってしまうも、書店員全員がライバル企業の男性社員がサラッと現れて、全員雇用するという超展開まで見られています。
普通に考えれば、閉店に追われ、書店員がそれぞれ別の道を歩んでいくというのが一般的でしょう。
仕事の心配無用といった展開でしたので、視聴者としては、違和感を感じてもおかしくかも…。
『ラストに向けていきなりハッピーエンドで終わらせてしまおう』
というやっつけ感を感じた視聴者も少なくなく、そのことも視聴率に大きく影響していたようです。
こういったいろんな理由や原因があったために、『戦う書店ガール』は視聴率が悪く、そして評価が低かったのだと思います。
まとめ
ドラマ『戦う書店ガール』が、平均視聴率4.78%という低視聴率で幕を閉じました。
その原因が、
『主演を務める渡辺麻友にある』
と、渡辺麻友さんを批判する人も少なくありません。
しかし、視聴率の不調の理由・原因を調べてみると、決して渡辺麻友さんだけが原因ではありません。
アイドルに対するアンチの見方や、脚本のまずさによる視聴者の置き去り感など。
いろんな原因が張り巡らされ、この視聴率の悪さになったものと思われます。
なかなかアイドルからの脱却は難しいかもしれません。
その難題を、渡辺麻友さんは後に主演するドラマ『大奥 第一部〜最凶の女〜』で好演することで魅せてくれました。
今後、女優として大きく羽ばたいていく渡辺麻友さんの演技を楽しみにしたいと思う次第です。